月に1回開催している企業・自治体・大学の情報交換の場「伊豆未来デザインラボ」。10月25日のラボは、沼津にある「ぬましんCOMPASS沼津」で開催しました。静岡大学は、沼津信用金庫と静岡県東部地域における地域社会構築をはかるための連携協定を締結しており、ぬましんCOMPASS沼津に、産学連携などに取り組む「沼津イノベーションオフィス」を構えています。
今回参加してくださったのは、株式会社アーティスティックス・NTT西日本・NPOサプライズ・静岡鉄道株式会社・静岡放送株式会社・株式会社ドコモビジネスソリューションズ・沼津信用金庫・UR都市機構の方々。
アーティスティックスさんからは、県東部では初開催となる「Kintoneカフェ」の紹介、静岡放送さんからは、静岡新聞社が新たに立ち上げた企業向けの課題解決サポートメディア「SHIZUOKA Business Compass」の紹介などがありました。
今回、こちらで紹介させていただくのは3点、匿名制研究ポスター発表大会「全国キャラバン3QUESTIONS」、システム思考とデザイン思考をテーマにしたワークショップ、音羽町のフードホール「Siiito」に「らいすぼうる」さん出店というトピックスです。
匿名制研究ポスター発表大会「全国キャラバン3QUESTIONS」を紹介したのは、静岡大学研究戦略室の牧野先生。このイベントは、一般向けの研究者のポスター発表大会で、元々京都大学が始めた「100人論文」という企画を全国キャラバンの形式で展開しているもので、11/10-14に開催した東海地区大会を静岡大学が共催しました。
分野不問、匿名でおこなわれることがこの会の特徴。発表者は、研究テーマについて、3つの質問(どんな不思議を追っているか、これまでやってきたこと・やろうとしていること、みなに問いかけたいこと)と1つの画像を提出。参加者はそれを見て、付箋を使ってコメントをし、質問に答えるという形式です。サイエンスライターが内容を一般向けに修正し、誰でも理解しやすい形にすることも重要なポイントとなっています。
先日開催した静岡大学の学祭でも、同じようにポスタープレゼンテーションを匿名でおこない、見た人が付箋を貼って質問や感想を書くというイベントを開催。主催者は発表者、付箋を貼った人を分かっているので、一緒に何かやりたいといった場合のマッチングにもこの会をいかしています。
リカレント教育を推進している静岡大学地域創造教育センターの辻本先生は、12/22(日)に開催する「地域社会の未来をつくる思考法」というイベントを紹介。副題は「システム思考×デザイン思考を学び、実務に活かす」となっています。
社会の複雑な現象をいろんな要素の関係性を基に考え、システムとして分析していく「システム思考」と、現実の観察から始まり、プロトタイピングを通じてアイデアを形にしていく「デザイン思考」。新しいものを作る時には、この2つの思考法をうまく組み合わせることが重要。例えば、デザイン思考で素晴らしいものを作り上げても、その結果として環境負荷が増すようなことがあれば本末転倒、一方で、システム思考による課題解決だけでは、創発的な新しいアイデアを生み出すことは難しい、ということで、この2つを組み合わせたワークショップ+修善寺のまちのフィールドワークも組み合わせて、たっぷり1日(10:00-17:00)までおこないます。場所は修善寺のITJベース。実験的な開催となるため参加費は無料です。興味のある方は東部サテライトまでご連絡ください。
静岡鉄道さんからは、音羽町駅前のフードホール「Siiito」に11/2(土)オープンした「らいすぼうる」さんを紹介。らいすぼうるを運営しているのは、「富士山白糸ファーム」という富士宮市の会社で、白糸の滝近くの田んぼで、お米を栽培し、地域の人たちと一緒におにぎりを作って販売しており、ユニークで美味しいおにぎりが評判です。静岡に行く際にはぜひお立ち寄りください。