今回のゲストは、今年4月より美しい伊豆創造センターの事務局長を務めている飯田さん。富士市出身の飯田さんですが、県の職員として下田の庁舎に長くいらしたとのことで、伊豆歴(下田市白浜)は26年。
今回、伊豆半島に生まれ、育ったことを誇りに思ってほしいということを強く伝えたいとのことでした。
満足度100%のヘビーリピーターになってもらうには。
伊豆半島は人口減少が激しい。増やすのは難しく、美しい伊豆創造センターとしては、伊豆半島の魅力を上手に分厚く発信していくことで、伊豆の「とりこ」になってほしい。ファーストタッチからリピーターに、ヘビーリピーターになり移住・定住につながり、そこではじめて人口減少がとまるような流れの長い種まきが必要と考えている。このような考えの一つのヒントになったのは、2年前、静岡県立大学経営情報学部4年生の卒論、伊豆半島を訪れるヘビーリピーターの分析を見たことから。ヘビーリピーターは少数だが、満足度は100%!移住定住につながるこの層を広げていくことが人口増にむけて重要。伊豆を訪れる理由は、自然やグルメなどもあるが、地域の人との交流をあげていることが印象的だった。ありのままの交流が人の心を打ち、沼化していく。地元の人の「笑顔が添えられた」交流が、自然体験などにプラスされることで、観光客に極上の体験を提供している。その積み上げが100%のヘビーリピーターをつくりあげている。
観光客を受け入れる側の私たちが、観光客をひきつける地域資源を知って、笑顔とともに「伊豆のトリビア」を届けることができたらよいと思う。
「伊豆のトリビア」下田編
下田は今年、開港170周年の年。須崎半島の根元にある玉泉寺は、米国初代総領事タウンゼント・ハリスが生活していたことのある場所。昭和54年には、アメリカのカーター大統領が訪れたこともある。敷地内には1800年代のアメリカ兵とロシア兵の墓地があり、それぞれ祖国の方角を向いている。当時、石工が英語やロシア語が分からない中で、文字を刻み、その技術力の高さがうかがえる。そうした交流があったという歴史を知ってほしい。
現在の東伊豆町稲取町、かつての稲取村は、明治の日本三大模範村として知られており、寒天の原料となるテングサの漁で栄えていた。
白浜もかつてテングサの漁で栄えていたとき、その利益を村民全員でシェアしていたことから、原始共産制の村と言われていた。
美しい伊豆創造センターでは、構成する伊豆の13市町がお互いを知るためにもに年一回、一堂に会した物産展を開催しているので、ぜひ足を運んでほしいとのことでした。