静岡大学東部サテライトだより

静岡大学東部サテライト「三余塾」の記録・お知らせ

20240902 FMIS「集まれ!静大三余塾」ゲスト 静岡大学東部サテライト木村さん

夏休みに東部サテライトで開催した「石の見方」ワークショップ

9/2放送、FMIS「集まれ!静大三余塾」のゲストは、「みんな大好き 柱状節理」でお馴染み!東部サテライト木村さんがゲストでした。東部サテライトでのホットな話題として、夏休みに開催したイベントの紹介をしてくれました。

「石器の見方」ワークショップを開催しました。

夏休みの8/5、近隣の小学校高学年の児童とその保護者を対象に、「石器の見方 -石器の作り方と種類-」というワークショップを開催しました。講師は、静岡大学人文社会科学部教授、考古学が専門の山岡拓也先生で、小学生向け初めてとのことでした。
旧石器時代は、打製石器がメインで、気候が寒く、移動生活していた。縄文時代には、磨製石器が登場、暖かくなり、定住をしていたということで、山岡先生は旧石器時代の研究をしています。
小学生は打製石器というと、資料館などで見る機会はあるかもしれませんが、実際にどうやって作り、使われたのかを知る機会がないと思います。先生が実際に作った武器の投てきの動画などを見たり、割った方の石と割られた方の石のどことどこがくっつのかといった石器の復元立体パズルをしながら石器について学びました。

先生からは、子どものころから興味を持ってやっていることが、大学に来ると研究になる、とのことで、先生がワクワクしながら語る姿を子どもが見れたのも良かったです。
先生は打製石器が専門ですが、打製石器は打点を見極めて叩いて「剥がす(割ること)」のがポイント。コツコツ地道に作っていく磨製石器と違って、勘と経験で剥がすところが魅力なのではないかと先生の話を聞いていて感じました。

「みんな大好き黒曜石」

会の最後に先生が、石器を作った際に出た黒曜石の残りをプレゼントしてくれました。みんな大興奮でした。先生が持ってきた質のよいガラス質の黒曜石は北海道産でしたが、伊豆は産地でなくても、いろいろな場所で黒曜石が発見できます。
黒曜石のことを「星くそ」と呼ぶところがあるそう(「ぶさカワイイ」みたいでいい)ですが、スターダストだと思ってもらえれば。黒曜石の産地、長野には「星くそ館」という施設があるそうなので、ぜひ行ってみたいです。
プレゼントされた黒曜石で、小学生が実際に紙を切ったら切れたとのこと。実際に使える、武器になると分かると小学生のテンションはあがります。終了後のアンケートでは
実際に石器をつくりたい、先生が詳しく教えてくれてわかりやすかった、旧石器時代を知らなかったというメッセージがありました。こうした機会をこれからも提供していきたいです。

東部サテライトからのお知らせ

9/10から東部サテライトを会場とした公開講座が始まります。第1回目は人文社会科学部の横田宏樹先生による「関係のなかで身近な木の価値をつくる:家具の事例から」。横田先生の関わっている「ヨキカグ」という静岡県地域木材活用プロジェクトで、伊豆の木材でつくった家具が、虹の郷の近くにある「静岡県きのこ総合センター」にあるのでぜひ見ていただきたいです。

きのこセンターにある「ヨキカグ」ぜひ座ってみてください。

東部サテライトのイベントではないですが、農学部の徳岡徹先生が、伊豆市湯ヶ島で地域の方とお米づくりをしており、近々稲刈りをするそうです。先日、伊豆半島ジオパークのイベント(植物図鑑アプリFindTreeで鉢窪山の植物と頂上を制覇しよう!)で鉢窪山を登山したとのこと。静岡大学は色々な先生がいて、研究を面白く伝える力があると思います。

 

「みんな大好き柱状節理」「みんな大好き黒曜石」流行らせたい、と最後の一言で語った木村さん。東部サテライトの展示物は木村さんのお陰でドンドンと増えていきます。