FMIS「集まれ!静大三余塾」。2/5からは3週にわたり、伊豆半島ジオパーク地質系専任研究員の遠藤大介さんからお話をしていただきます。地質学や地球科学が専門の遠藤さんは、研究所や博物館の学芸員を経て、2020年秋に伊豆半島ジオパークの研究員に着任しました。
地質に興味を持ったきっかけ
地質に興味を持ったのは、高校生の時に進路決める際、大学を調べていた時に面白そうな分野だと思って進学をしたことから。最初は化学と地学を勉強していたが、3年生で専攻を決める時に地学の方が自分に向いていると思ったそうです。高校では地学を専攻していなかったとのことですが、地学で受験できる大学が少ないことから、そもそも地学を開講している高校が少なく、もっと地学を勉強できる環境になると嬉しいとのことでした。
地学は現場に出て地質や化石を調査するので、実習が多いということから、静岡大学地域創造でのフィールドワークの話へ。昨年は自転車で伊豆半島のジオをガイドするツアーを学生と作るというものを遠藤さんがサポート。地質と自然と人の生活が結び付いた場所を紹介したとのことです。
ジオパークでの普段のお仕事
色々な石を採取し、調べることで大地の歴史を調べている。石を顕微鏡で調べるために薄くスライスして、顕微鏡で調べるためにプレパラートを作り、どんな鉱物が含まれ、どんな構造をしているかを調べることで、その土地を調べているとのことでした。
伊豆のここがおもしろい
伊豆半島が火山活動でできたことに興味があり、流紋岩やデイサイト(火成岩の一種)など、粘り気のあるマグマでできた岩石に興味がある。一番興味のある場所は「カワゴ平」。流紋岩質のマグマを大量に流し、軽石を遠くまで飛ばした。約3000年前のできことであることから、目撃した人や被害を受けた人もいるのではと思う。火口の跡の地形や火砕流が堆積した場所もある。矢じりなどに使われる黒曜石は、伊豆半島各地で見つかっているが、カワゴ平に由来するするものが多いとのこと。
次回、2/12の放送に続きます。