静岡大学東部サテライトだより

静岡大学東部サテライト「三余塾」の記録・お知らせ

20240203 冬の野鳥観察会

スマホでもこんなにきれいにカワセミを撮ることができました!

2024/2/3(土)静岡大学キャンパスミュージアムの協力をいただき、近隣の小学生を対象とした「冬の野鳥観察会」を開催しました。
冬に野鳥観察?春や夏のほうが鳥がいるのでは?と思われる方がいるかもしれませんが、冬は木の葉が落ちていることから鳥の姿が確認しやすく、野鳥観察に適した季節なんです。狩野川沿いにある東部サテライト。カワウやサギ、たまにキジなどがいることもあり、狩野川沿いでの観察としました。
講師は、前回クマムシの講座でもお世話になったキャンパスミュージアムの宮澤先生と、元キャンパスミュージアム技術職員で、岐阜・愛知野鳥の会会員「愛鳥家」の木野瑞萌さん。
小学生8名が参加し、スタッフとして、キャンパスミュージアムの技術職員やカラスを専門に研究している大学院生、大学生、ジオパーク研究員、ジオガイド、理科教員の方と大勢の大人がお手伝いをしてくださいました。

まずは野鳥観察のルールなどをスライドで勉強

まずは木野さんより、野鳥の観察についての講義。観察時の注意事項とこれまでに見た野鳥を紹介してくださいました。観察に使う双眼鏡について、まずは室内でピントの合わせ方などをレクチャー。これについては保護者の方も「これまで知らずに使っていた…。」という声がありました。

ポ◯モンにピントを合わせることで双眼鏡の使い方を習得

次に外の木を使ってより実践的なピントの合わせ方をレクチャー。木の枝にいる鳥を追うには、まずは根本から上に向かって合わせていく、ということで、目標物(ポ◯モン)を見つけることができるか競争。みんな上手く合わせることができました。

みんな上手に双眼鏡を使えるようになりました。

そして、メインイベント、狩野川沿いへ。早速、ツグミアオサギ、トンビといった野鳥を見つけることができました。
そして、なんと「カワセミ」が!下見の時にもいたのですが、本番にも出てきてくれるとは…。山からの流れが川に合流する場所にいたので、多分そこは栄養が豊富で、餌になる魚がいるのだろうということでした。

普段何気なく見ている景色の中にも多くの野鳥がいることが分かりました。

「家族に見せたい。」と言って一人の小学生が自分のスマホを双眼鏡に付けて写真を撮っていました。「えっ、そんなことできるの?」と大人たちはびっくり。撮れた写真を見せてもらってまたびっくり。キレイに撮れているんです。別の小学生は「動画で撮ってからスクリーンショットでいいところを切り取ればいい。」と言っていました。恐るべしデジタルネイティブ。他の小学生や保護者の方も皆さんスマホでの撮影に挑戦。三脚に付けたスコープでキレイな写真をお土産に撮っていました。写真を見て喜ぶ姿を見ていると、思い出に残す何かを実験や観察と組み合わせることや、デジタルとの組み合わせも今後考えていくべきことだなと思いました。

スコープにスマホを付けて…カワセミの写真が撮れました。

サテライトに戻って、キャンパスミュージアムからお借りした剥製などを見て休憩。生活圏にいる野鳥のほかに、珍しい「白いカラス」の剥製も。「かっこいい」と皆さん興味深く見ていました。
講師の先生をはじめ、色々な専門家がスタッフとして集まった今回の観察会。野鳥だけでなく、何でも気になることの質問を受け付けました。この時間だけでなく、終わったあとや観察中にもたくさん質問があったそうです。

珍しい!白いカラスの剥製がキャンパスミュージアムからやってきました。

さきほど見たばかりのカワセミについて、カワセミの赤ちゃんはどんな姿?赤ちゃんの体の色は青い?カワセミのいる場所は?
一番多く子供を産む鳥は?、一番大きい鳥と小さい鳥の差は?、近くの川で見ることができる鳥は?といった鳥についての質問のほか、カラスを専門に研究している大学院生には、カラスの種類や一番大きいカラスは?家でカラスは飼えるのか?といった質問がありました。
他にはカエルが好きなサテライト職員に、好きなカエルは?宮澤先生には専門のクマムシについて質問がありました。
小学生からの最後の質問「みなさんの好きな生き物はなんですか?」これはみんなに?と聞くと、そう、とのこと。小学生とスタッフがみんな好きな生き物を答えました。
カワセミが見れたことが嬉しかったのかカワセミと答える子、昆虫、動物、カエルと答えは様々。この答えを通して、スタッフと参加者のつながりもでき、大人も子供も、みんなが同じフラットな関係になれる、そんな素敵な質問をしてくれた小学生に感謝です。

鳥のこと以外にも生きもの全般の色々な質問がありました。

アンケートの結果、参加者のみなさんに楽しんでもらうことができ、色々な鳥のことを見たり知ることができた、初めて双眼鏡を使った、カワセミを見ることができて嬉しかったといった感想をいただきました。その中に、色々な人に会えた、という感想がありました。これは、もしかしたらお友達、という意味かもしれませんが、東部サテライトがここにあるということの意味として大きいと思いました。色々な専門知識、趣味、生き方をしている大人と子供がつながることができる場所、時間を提供していきたいです。

今後どのようなイベントを開催してほしいかというアンケートにもご回答いただきました。その結果をもとに、キャンパスミュージアムの協力もいただきながら、これからも「学び」の場をつくっていきたいと思います。
この日は静岡新聞、伊豆日日新聞の方に取材に来ていただきました。ありがとうございます。

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