静岡大学東部サテライトだより

静岡大学東部サテライト「三余塾」の記録・お知らせ

20240122 FMIS「集まれ!静大三余塾」ゲスト ジオパーク研究員 辻修次さん3/3

電車まるごと1編成を使って伊豆のSDGs活動を紹介

前回に続き、伊豆半島ジオパーク研究員の辻さんのお話です。
文学や歴史以上にジオパークの仕事だと思われていないことがあると語る辻さん、それは「伊豆の若者を元気にすること」。伊豆半島には色々な活動をしている人がいるのにお互いを知らない。伊豆の人を「つなげる」ことが大事と語ります。その具体的な活動についてお話をいただきました。

伊豆急 SDGsトレイン「ツナグデンシャ」

伊豆急行さんと美しい伊豆創造センターが主催でおこなっているイベントで、SDGsに関する活動を伊豆でおこなう人やグループを電車の車両をまるごと使って紹介。
※東部サテライト内山先生が「ツナグデンシャ」お披露目式に出た様子↓

matsuzaki2030-blog.hatenablog.com

北は長泉町、南は南伊豆町までの自然保護などの活動をおこなう人たちが参加をしたが、イベントの打ち合わせをおこなうには実際に集まらなければならず、実際に集まったことで似ている活動や関連に気がついた。そこで「伊豆は一つ」が実現、「ツナグデンシャ」のコンセプトはそこにあるとのことでした。

「ツナグデンシャ」出発式で解説をおこなう辻さん

「持続可能な地域づくりのための発表・交流会」

昨年11月に開催したイベント。高校の探究学習、大学のフィールドワーク、地域おこし協力隊の活動など、地域課題に取り組む活動がそれぞれバラバラにおこなわれていることから、一同に集まって発表する会を開催した。中心となったのが静岡大学で2つの地域で活動するフィールドワークが発表をした。

www.srd.shizuoka.ac.jp

「持続可能な開発」と聞くと多くの人が思うのは自然保護かもしれないが、そうした問題も含め、世の中の問題を解決するには「人」がいないとできない。特に大事なのは次世代を担う若者。高校生、大学生と伊豆の明日をつくっていきたいとのことです。

マイルドヤンキーのすすめ

これから大事なのは「マイルドヤンキー (マイルドヤンキー:名付け親は博報堂の原田曜平氏。地方で生まれ育ち、地元で働き、その生活に満足している若者たちの総称)」
伊豆半島の一番大きな問題は人がいなくなってきていること。特に西伊豆や南伊豆といった賀茂郡で顕著。ジオパークが教育に関わる中で、エコや自然を学ぶことに増して重要なのは「伊豆を好きになる」ことだと思う。例えば祭りなどで、地域を盛り上げているのはちょっとやんちゃな人たち。昭和までの教育の価値観だと、いい大学に入っていい会社に入ることを求めるが、そうなるとどうしても若者は東京に出て戻ってこない。伊豆が好きで地元の友達と地域を盛り上げる、そんなマイルドヤンキーがこれからはとても大事。
自分がパラオに行って初めて日本の海のきれいさに気がついたように、あらためて伊豆の良さに気がついてほしい、とのことでした。

次回、1/29は番組を提供している沼津信用金庫さんと内山先生の対談となります。