静岡大学東部サテライトだより

静岡大学東部サテライト「三余塾」の記録・お知らせ

20240819 第7回青羽根柿木歴史大学

青羽根柿木歴史大学の教科書ともいうべき2冊

8/12に宮城県から狩野氏末裔の方を迎えて情報交換を楽しんだ青羽根柿木歴史大学。toubusatellite.hateblo.jp

8/19は通常の月1回の勉強会を開催しました。その時にも8/12の追加情報や質問などがあり、伊豆の狩野氏の末裔が、宮城県、現在の栗原市の一迫川流域を治めていたことについては、伊豆の狩野氏の歴史を知るための教科書とも言える天城湯ヶ島町教育委員会発行「狩野氏の歴史」中、「狩野行光」のくだりに書かれていいるということで、「狩野一族と一迫川」というところには目を通してほしいということでした。そこに記されてる一迫川流域の狩野氏に関係する地名について、現在の地図にマークしたものをメンバーの方が作成し、一迫真坂(真坂舘)、清水目(すずのめ:清水目舘)、嶋躰(島体舘)といった地名が残っていることが説明されました。
栗原市には、伊豆沼、伊豆野堰、伊豆野権現社といった「伊豆」とつく場所があるのが興味深い、と8/12にも話題に挙がったのですが、伊豆野権現社、現「志波姫神社」は「伊豆大権現」の石宮を祀るとあったので、伊豆山神社と関係があるのかなと思ったので、これについては次回の青柿大の時にみなさんに聞いてみようと思いました。

青柿大の座学は現在、ご自宅にあった古文書を「狩野氏の生活圏は、『豆州青羽根村だった」という形にまとめた森島さんが、その本の抜粋したものを使って、講師となって授業をしています。
今回は、森島さんが所有する中でも最も古い古文書の内容が登場。過去2回(寛文11年:1671年、寛政3年:1791年) のうち古い方の「亥ノ満水」の時に水害による年貢免除お願いしている文書です。
年貢などの当時の生活を知る上で基準として知っておきたいのは当時の物価。例えば1両の価値は5~13万円とのことで、お米を基準にしているそうですが江戸時代初期と後期で全く異なるということでした。
森島さんのお宅に伝わるものとして「江川太郎左衛門の棟札」があるとの話から、家の新築する際の「もち撒き」、そこから、天寿をまっとうした人のお葬式の時に撒く五円玉(長寿銭)の話へ。竹で編んだかごに入れた5円玉をそのものを撒く、赤いリボンで結んだものをを撒く、もちと一緒に撒くと地域、地区によって色々でしたが、みんなが興味を持ったのは、青羽根で「傘」を使って長寿銭を撒く地区があるという話。それ用の傘があるということなのですが、調べても分かりませんでした。

狩野氏とこの地域ついて、ということからは脱線してしまいましたが、その脱線から、伝承していきたい地域の暮らし、風習を知ることになり、この会の面白さをあらためて感じました。