静岡大学東部サテライトだより

静岡大学東部サテライト「三余塾」の記録・お知らせ

20240415 第3回青羽根柿木歴史大学

毎月第三日曜日にマルシェを開催している子安神社

東部サテライト近隣地域の方を中心に、狩野城について学ぶ、ということから始まった青羽根柿木歴史大学。まず地域の歴史的、自然的な資源を知ることからと、前回、東部サテライトのある「青羽根」地区についてフィールドワークをおこなったところ、その日に予定していた行程が終わりきらず、第3回目の今回はその残りの行程を歩きました。

前回歩いた場所の気になる点を洗い出します。

まずは前回歩いたコースの気になる点をみんなで出し合いました。
「龍爪神社奥の細長い堀について」
「矢積平」という地名からも狩野氏の弓矢の教練場であったのではないか?あの場所までわざわざ行くか、という問題については、自分たちが行ったルートではない狩野城の方からのルートだとすぐに行くことができる。細長い堀の先にしっかりした盛り土がある。矢を当てた場所だとしたら、矢じりが見つかるのでは?時代的に矢じりの素材は金属だと思うので、金属探知機で探せるのでは? 龍爪神社が鉄砲の神様と言われたのは明治以降。それ以前は八幡神社(弓矢八幡)だったのではないか?
昔、龍爪の祭りが行われていたときは、そこで射撃大会があったという思い出話もありました。

そしてフィールドへ。この日のルートは、金塚神社(子安神社)から吉田松陰、ハリス、伊能忠敬第 9 次測量隊が通ったとされる旧道「子安線」を歩きました。
子安神社は歴史大学のメンバーの方がとてもキレイに手入れをされていて、DIYでポケットパークを整備しており、ワサビを育てたりもしています。
また、毎月第三日曜日には地域の採れたて野菜などを販売する「子安神社マルシェ」を開催しています。青埴神社に合祀される前は「三番叟」をやっていたという子安神社。人々が集う場所として、新しい形で利用されています。

マックスバリュの駐車場にある「神塚」

狩野氏にまつわる7つの塚「狩野七塚」があったとされる青羽根。七塚のうち、「馬塚」は近くのお宅の敷地に埋まっており、「金塚」は子安神社内にあったという記録があるそうですが不明、「鎧塚」は「神塚」としてマックスバリュ湯ケ島店の駐車場にあり、他の塚は狩野川の氾濫で流されたとのことでした。近所の人にとってなくてはならないマックスバリュですが、そこの駐車場に塚があることは知らない人もいます。お買い物のついでにぜひ見てみてください。

柱を立てた穴?

会の後に、前回のフィールドワーク時に話題に出た「雲金の渡し」について、近隣の歴史に詳しい方に聞いたところ、「雲金の渡し」という決まった場所などがあったわけではなさそうで、まだしっかりとした橋がなかった時代に、雲金付近の狩野川を渡るために、架けられた橋のようなもの全般をあらわしているのではないかということでした。 その柱を立てたのではないかという痕跡が、雲金橋の少し上流にありました。
ちなみに雲金橋から上流側に見えるロープと川岸にある荷かごのようなものは、川の水位を測るのに使用していたものとのことでした。それに乗って川の真ん中まで来て水位を測っていたのでしょうか。それはそれで気になります。