
12/2のFMIS「集まれ!静大三余塾」のゲストは、静岡大学理学部創造理学・グローバル人材育成コースの日下部誠先生でした。日下部先生の専門は魚の生理学、伊豆では狩野川放水路がアユの親魚に与える影響などを研究しています。
狩野川のアユが減っている??
魚の生理学、例えば、サケが海と川でどうやって生きていけるのかといったメカニズムを研究しています。
先日、東部サテライトでの公開講座では、アユの親魚が海で生きることができるのかという話をしました。
自分が研究をしてきた狩野川のアユについて、ここ最近、稚魚が海からあがってこなくなったと漁協の方から聞いています。アユは川の下流で生まれ、川の流れに乗って海に行くのですが、2~4月くらいまで沿岸域でプランクトンなどを食べ、春になると川を上がってきます。きちんと調べないと分かりませんが、水温が高くなっていることで、餌となる生き物がいなくなり、別の場所に行くのかもしれないし、死んでしまうのかもしれない。稚魚が生活するのに適さない条件になっているのでは、と考えています。最近、気候変動や温暖化の影響が各地で顕著に表れていると感じます。
例えば、研究をしている岩手県のサケの漁業においても、大きな変化が見られています。岩手県の特に南部がサケ漁の中心地となっていることから、水温が上がりやすく、おそらくそれが原因なのか、ここ5年で漁獲量が大幅に減少している状況です。
最近注目されている「陸上養殖」とは?
陸上養殖が最近大きな動きになってきています。陸上養殖とは、海の生け簀で養殖するのではなく、水槽自体が陸にあり、出荷するまで陸で育てる養殖で、興味を持っています。水温をコントロールできる装置があれば、魚の種類によって適温で育てることができるので、温暖化への対応をコントロールできるかもしれません。
(毒のないフグを養殖しているというニュースがありましたね。)
魚が食べている餌から寄生虫や有害物質が体内に蓄積するので、毒性のない餌を与えれば安全な養殖が可能になります。サケでも陸上でしっかり管理をして育てれば、寄生虫がつかないので、刺身でも食べることができます。
最近は餌や施設の状態がとてもよいので、養殖魚の方が管理されていて安心という考え方もあります。
先生にとって「魚の面白さ」とは?
色々なところに色々な形の色々な色の魚が「魚」として生活していること。どういう適応能力を持って、色々な場所に生活しているかということを見ることが楽しいです。
11/19、東部サテライトにて「狩野川アユと放水路の関係について」という講座をおこなった日下部先生。この講座の模様についても後日ブログにいたします。
日下部先生、ありがとうございました。