静岡大学東部サテライトだより

静岡大学東部サテライト「三余塾」の記録・お知らせ

20231108 インクルーシブ自転車体験会@沼津視覚特別支援学校

ずらりと並んだ9種類のインクルーシブ自転車(おもしろ自転車)

学生のフィールドワークなどでお世話になっているおもしろ自転車製造会社のオートクラフト・IZUさんが現在開発に力を入れている「インクルーシブ自転車」。年齢や障がいの有無にかかわらず誰もが楽しめる自転車です。
この開発に順天堂大学病院理学療法士の河原先生、東部サテライトの内山先生が協力をしていることから、11月8日にオートクラフト・IZUさんが沼津視覚特別支援学校で開催した「インクルーシブ自転車体験会」の見学に行きました。
沼津視覚特別支援学校は視覚に障がいのある人を対象とした学校で、幼稚部、小学部、中学部、高等部があり、幼稚部と小学部の児童さん計16名が体験会に参加をしてくれました。
会の開始時間10分前に小学部の児童さんが揃うという期待の大きさ。4人乗りタイプや手でこぐタイプなど、ずらりと並んだ様々なインクルーシブ自転車を前に、「パンダに乗りたい!」「〇〇ちゃんと乗りたい!」と興奮している児童さんたち。先生の開始の合図で自分の乗りたい自転車に次々に乗っていきます。

すぐに乗りこなしてしまう児童さんたち。みんな楽しそう!

危なくないのかな、大丈夫なのかな…という不安がありましたが、先生方は基本的に子どもたちの「やりたい!」を自分でできるように見守りながらやらせてあげているのがすごいなと思いました。年長者の子は年少者の子を乗せてこいであげたり、友達同士でこぎ方を教えたり。生徒数が少ないこともあるのか、幼稚部、小学部と学年関係なくみんなが仲が良いのが印象的でした。
初めて自転車に乗るという子もすぐに上手になり、グラウンドを爆走(笑)。競争をしている子もいました。

手でこぐタイプの自転車でグラウンドを爆走

専門家ではないので予想ですが、目で見る情報が限られている分、体のバランスを取るために、腿で体を支えるのに力を使うので、体幹を鍛えるトレーニングになるのでは?思いました。

最後に感想を…と先生が言うと、嬉しいことにほとんど全員の子が挙手。
「みんなで乗れて楽しかった。」
「ほめてもらえてうれしかった。」
「風がきもちよかった。」などなど。
普段は危ないという理由からこうしたイベントに参加できない子も、この日は思い切りおもしろ自転車を楽しむことができたのではないかと思います。
定期的にこのような機会を持つことができたら…という要望もいただき、あらためて、おもしろ自転車の持つ可能性を感じました。