静岡大学東部サテライトだより

静岡大学東部サテライト「三余塾」の記録・お知らせ

20230914 南伊豆分校こども園交流&稲取高校「東伊豆プロジェクト30」見学

お兄さんお姉さんとの交流の時間を楽しみにしているというこども園の園児さん

以前、高校としては珍しい植物工場を授業として運用している下田高校南伊豆分校を訪問した際に

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隣接するこども園と高校生との農業交流のお話を教頭先生よりお聞きしました。その効果測定やデータ分析を大学ができないかという依頼をいただき、今回、こども園・分校の農業交流を見学させていただきました。
この農業交流は3年生が通年で月に1度おこなうもので、4月のこども園での顔合わせにはじまり、サツマイモの定植や芋ほり、焼き芋などを楽しみます。
今回は大根の種まきということで、まずは高校生がこども園に園児を迎えに行くのですが、その時点でお互いの名前を呼び合って、手をつなぎ、抱っこをねだっている子も…。担当する子は1年を通して同じ子ということで、高校生1人に対して1~2人の園児を担当するそうです。この日は種まきの後に、グラウンドで「しっぽ取り」という鬼ごっこのようなゲームもおこなっていました。採った虫を見せている子、農作業をやさしく教えながら見守る高校生、お互いに笑顔の絶えない時間でした。

ピンク色の大根の種を5つずつ蒔いていきます。

こうした活動の効果はなかなか数字として表すことが難しいですが、高校生にとっても園児にとってもその成長過程によい影響があるのは間違いがないと思います。
同じ地域に住んでいることもあり、こうした活動を通して連携を密にしておくことで、有事の際の避難がスムーズにおこなえるといったことも効果としてあるとのことでした。

稲取高校の校舎から見える景色、絶景です。

海岸線を走り、きれいな海を眺めながら、稲取高校へ。稲取の港を眼下に望む高台にある稲取高校は、教室からの眺めがとてもキレイです。
ビジネス基礎という授業で、東伊豆町が町の課題を提示し、生徒さんにアイデアを募るということでしたので、見学をさせていただきました。政策推進係の方が「東伊豆プロジェクト30」という33個のプロジェクトを紹介。
例えば、廃校利用やごみのたい肥化、伐採木の活用、泊食分離、地域通貨の導入、新しい交通の導入などで、東伊豆町だけでなく、伊豆半島のすべての市町が考えなければならない地域課題に立ち向かうプロジェクトが揃っていました。

静岡大学地域創造センターの山本隆太先生も生徒さんにコメントをしました。

生徒さんからよいアイデアや企画が生まれた場合、町が予算を付けてバックアップするとのこと。自分の住む町の課題を具体的に解決できるチャンスを高校生たちはどういかしていくのか、今後が楽しみです。