静岡大学東部サテライトだより

静岡大学東部サテライト「三余塾」の記録・お知らせ

20231205 沼津特別支援学校伊豆田方分校の交流学習を見学

田方郡函南町にある県立沼津特別支援学校伊豆田方分校(以下、田方分校)は、田方農業高校(以下、田農)の隣に位置しています。先月、田方分校の長谷川教頭先生からご連絡をいただいたことがきっかけで、これから定期的に田方分校に通い、学校の様子を教えていただくことになりました。私は地域福祉を専門に研究しながらも、これまで特別支援学校とのかかわりはほとんどなかったため、大変貴重な機会となっています。

 

田方分校には、清掃班、園芸班、陶芸班、木工班と4つの作業学習コースが設定されており、生徒さんたちは自分の興味のある班に所属しています。先日訪問した際には、それぞれの班が作業する様子を見学しました。園芸班が世話する菜園では、小松菜が立派に育ち、間引きした野菜を袋詰めし、職員室で販売するということでした。また、今回は陶芸班が田農生と一緒に小皿づくりの交流活動を行うという授業もあり、そちらも見させていただきました。そこでは、田方分校の生徒さんたちが小グループでそれぞれ先生となり、田農の生徒さんたちに作業工程を一つ一つ丁寧に説明し、確認しながら作業を進めていました。お互いに少し緊張しながらも、相手に伝えよう、相手を理解しようという想いで真剣に取り組んでいました。

陶芸班の交流授業の様子

高校と特別支援学校がこのように授業のなかで交流を行うのはあまり多くないと長谷川先生も話していましたが、確かに他の学校もみてもあまりこのような例はないように思います。先月開催された文化祭も、実は一緒に開催しているそうで、私もその準備の様子を見学しましたが、特に田農生が分校の生徒さんたちの舞台活動のサポートを一生懸命しており、見ていてとても温かい気持ちになりました。

交流を通じてお互いに意外な発見や驚きもあると思います。まずは相手のことを知るということがいかに大事か、気づかされた一日でした。(内山)

田方分校の生徒から作業について教わる田農生たち