10/27(日)、山本隆太先生と内山先生が担当教員の静岡大学地域創造学環「伊豆半島全域(ジオパーク)班」が、フィールドワークの授業として、伊豆市にある中伊豆温泉病院のリハビリコースをお借りし、誰もが楽しむことのできる「インクルーシブ自転車」を使用した「介護予防教室」を地域の高齢者を対象に開催しました。
前半は、公共スポーツ施設の管理運営をおこなう「シンコースポーツ株式会社」の木本さん、順天堂大学医学部附属静岡病院の理学療法士である河原さんによる介護予防講習会。木本さんからは座ったままでもできる簡単な体操、河原さんから自転車を漕ぐ際に意識したほうがよい部位(太ももや足首)の話がありました。
後半は、いよいよインクルーシブ自転車の登場!インクルーシブ自転車とは、日本で唯一、サイクルスポーツセンターなどでおなじみの「おもしろ自転車」を製造する伊豆市の会社「オートクラフト・IZU」さんが開発した「誰もが」楽しむことのできる自転車。手でこぐ、足で踏むこむだけで進む、誰かがこぐものに同乗するといった自転車です。
学生たちは、伊豆半島ジオパークをこれまでに学んできたので、インクルーシブ自転車でコースを回る際に、ポイントポイントで浄蓮の滝やワサビ田といったジオサイトを紹介するといったイベントと、お絵描き伝言ゲームをおこないました。
この日の模様を伊豆市のコミュニティFM「FMIS」の鈴木創さん(つくるお兄さん)が取材に来てくださり、10/28「集まれ!静大三余塾」で放送してくださいました。そのインタビューを紹介します。
地域創造学環の学生(4年生)
スポーツ心理学を専攻していて、2年間、オートクラフト・IZUさん協力のもと、おもしろ自転車・インクルーシブ自転車利用の効果を見てきた。今回、インクルーシブ自転車の利用前、利用後のアンケートを実施。どの参加者も楽しんでいるところがこの自転車のよいところだと思う。
順天堂大学病院 河原さん
「ひかりを灯すしま」という絵本を出版し、ジオリアで展覧会をしたことがきっかけで内山先生と知り合い、オートクラフト・IZUさんとも知り合って、3人で何かやってみたいという話になった。
※「ひかりを灯すしま」についてはこちら↓に詳しく書いています。
今回のイベントのように、運動しながらつながりが生まれればよいと思う。
シンコースポーツ 木本さん
オートクラフト・IZUさんとのつながりから、イベントに協力。自転車に乗るとみんな笑顔になる。公共施設の管理をしているので、おもしろ自転車を導入を考えている。
オートクラフト・IZU 高田さん
子ども向けの自転車を作っているが、今回は高齢者対象ということで、普段は子どもに遠慮して乗れない高齢者の方に乗ってもらえたらと思う。足を動かさなくてもこげるといったことで喜んでもらえた。子どもの向けに作ったものが、大学、理学療法士さんとのコラボで、介護予防といったことに役立つは、企業として新しい可能性がある。楽しくないとリハビリも進まない、楽しければ続くし、その結果健康になると、理学療法士さんも言っている。
参加者の方から
普段動かす体の部位と、自転車乗って動かす部位が違った。二人でのる自転車、クラッシックカーの外観の自転車、手だけで動かす自転車などがとても良かった。中伊豆温泉病院の庭もとても良かった。
(ご夫婦で一つの自転車を運転していた方)夫婦でこういうことをしたことがこれまでになかった。
イベント主催者 地域創造学環 森さん
集客が一番大変だった(Googleフォームは高齢の方には向いていない?)。フィールドワークという授業の一環だが、自分のやりたいことができた。今回のイベントは、知り合い同士が来ている感じだったので、今後、(集客、周知の方法を考えて)高齢者の新たな出会いの場を創出するイベントをしたい。
FMISのインタビューでした。
インタビューにもあった通り、自転車に乗る前と乗った後の運動能力に違いが出るかといった測定や、室内ではシンコースポーツさんの協力で、体のゆがみをAIが診断する「姿勢カルテ」、筋肉量や体脂肪を測る「インボディ」での測定もおこないました。
自転車をこいだらお腹がペコペコ。ということで、中伊豆温泉病院内の「ヤマザキデイリーショップ」 さんと、サテライトの近くにあるおしゃれなパン屋さん「パネテリア グラスパ」さんが移動販売にきてくださいました!
お昼を食べながら、イベントの話をする参加者のみなさん。美味しい食事もイベントの重要な要素です。
また、当日は嬉しいことに、地元の高校生が運営のお手伝いをしてくれました!
伊豆日日新聞さんにも取材に来ていただきました。ありがとうございます。